Theme
話しことばの「定型表現」―生き生きとした円滑なインターアクションのために―
Date
06-02-2026
Start Time
End Time
Location
KU Leuven
Organiser
BNK
Lecturer
東 伴子(元 グルノーブル・アルプ大学)
「定型表現(phraséologie)」とは、複数の語が結びついて一つのまとまりを形成し、全体として特定の意味を表す表現のことです。頻繁に用いられるパターン化された表現や、儀礼的表現(挨拶など)、コロケーション、慣用句(決まり文句やことわざなど)といった、さまざまなタイプが含まれます。CEFR(2001)においても、語彙能力の一部として、複数のタイプの定型表現が挙げられています(日本語版pp.118-120)。定型表現の習得は単なる「語彙」の問題にとどまらず、文法能力や社会言語能力とも密接に関わるものであり、言語コミュニケーション能力を構成する重要な要素であると考えます。特に近年は、話しことばコーパスの発展に伴い、外国語教育における定型表現の重要性があらためて注目されています。
本セミナーでは、国立国語研究所が公開している日本語の大規模会話コーパスおよび学習者コーパスを中心に、会話で使用されている定型性のある表現を抽出し、それらがどのような文脈・場面で用いられているのか、またどのような語用論的意味を表しているのかについて考察します。さらに、ヴァリエーションやレジスターといった特徴を、教育の場でどのように示すことができるかについても検討します。また、文化的な背景をもつ慣用句が実際の会話の中でどのように用いられているのかを観察し、そうした表現を学習者が理解・運用できるようにするための仲介活動の可能性についても考えていきます。
Schoolyear
2024 - 2025